オークションと人間の関係性について述べた論文

オークション等が与える影響について思うこと

私はオークション等が流行している現在のような状況は、社会経済にとっては必ずしも歓迎すべきことでは無いように思います。さらに、ある意味ではエコにさえならないのではないかとも思います。

オークション等の流行の背景には、価格にせよ、品質にせよ、製造メーカーが最終的な顧客である消費者のニーズに合致したものを商品化できていないという状況があるのではないかと思います。そして、それが究極的には製造メーカーを弱体化させ、ひいては日本経済の衰退にさえつながっていくのではないだろうかと思います。何しろ、新品のみに消費者の目が行く時代ではなくなっているのですから。

インターネット上でのオークションの今日のような流行は、こうしたことを強く予感させることのように私には思われます。

一般的にオークションでは、出品者はまだ使えるのに不要になったものを出品し、反対に入札・落札者は使いたいけれど(新品を)定価で購入する気のないものをオークションで手に入れます。このオークションを売買当事者間ではなく、出品された商品の製造メーカーに対する出品者及び入札・落札者の想いとして捉えてみると、その意識は次のようなものであるということができます。

・出品者の側:「せっかく購入したのに利用価値が無くなった。購入代金分の“元”が取れたと思えないので、できるだけ高く換金したい。」

・入札そして落札者の側:「新品を購入したいが価格当たりの利用価値が見込めない。~円くらいの価格だったら購入しても良い」

ここまで極言すると、製造メーカーと消費者のミスマッチがより分かりやすくなります。

そして、こうした状況は製造メーカー一社の問題では終わらないと思います。インタ

ーネットオークションで取引される商品の多様さを一見すればそれは一目瞭然です。あらゆる製品においてミスマッチが起きつつあるのです。

また、中古品の使用はエコにもならないと冒頭で触れましたが、それは製造が需給のミスマッチのなかで行われることは資源を非効率的に浪費することに他ならないからです。需要にあった品を長く大切に使い続け、どうしようも使えなくなったときに資源としてリサイクルすればそれがもっともエコなことではないでしょうか。これに対しては、エコは社会全体で考えるべきであるとの反論もあるでしょうが、そもそも製造についてそうしたことをいうべきではないかと思います。