私がオークション等に期待すること
現在のような状況のなかで私がオークションに期待したいことは、消費者が自発的に設定する価値を製造メーカーが新しい製品に取り入れるということです。ここでいう“価値”とは価格だけではなく品質も含めたものです。
これまでの製造メーカーは消費者の多様なニーズを製品に取り入れて、製品に多様な機能を持たせることに力を入れてきたのではないかと思います。消費者のニーズをどんどんと製品に盛り込んで、製品に付加価値をつけるという手法です。ここで“消費者の多様なニーズ”とは製造する側、売る側から捉えたものに過ぎません。採算性の良くないもの、安い評価しか受けないもの等は基本的に採用されないはずです。そして、私達消費者は時代の流れに様々に翻弄されながら、そうした状況を積極的あるいは消極的に受け入れてきてしまったのではないでしょうか。
しかし、私達消費者は少しずつ“賢く”なってきました。私自身、大学でビジネスや法律を学んだ経歴はありませんが、自己責任でインターネットオークションを利用しています。以前のように製造メーカーのブランドに頼り、販売店のブランドに頼り、自身で価値の吟味を怠るような購入スタイルから、自分の鑑識眼で新品のみならず中古品を個人間で売買することさえ一般的になっているのです。製造メーカーには、こうした消費者の変化を把握したうえで、より需要にあったものを製造してもらいたいと思います。
だいぶ以前の話かもしれませんが、“少量多品種生産”というワードを盛んに吹聴していたのは製造メーカーだったはずです。ですからニーズに対応する土壌はあるはずなのです。自分のニーズに合致しない高い買い物をせざるを得ないということは、搾取されるに等しいことだと私は思います。
インターネットオークションは、こうしたことに気付かされる良い機会を我々に与えてくれます。経験としての機会もです。
ただし、オークションやリサイクルはビジネスとしても膨大な市場ですので、我々からすると代金の支払先が変わっただけという結果になることも少なくないかもしれません。しかし、私はそうした状況は長く続かないと思います。地球が我々に要請するエコの基本はあくまで“大切に使い続けること”であり、今後の経済状況もそれを要求するものになるのではないかと思うからです。つまり、製造の段階から変わらざるを得ないのです。